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シャープが開発した“不思議な氷”とは?最適な温度をキープする適温蓄冷材が物流や暑熱対策で活躍中!

2024.10.24

商品情報 おすすめ

食品や飲料、医薬品の輸送や保管、体温調節…。私たちの身の回りには、温度管理が欠かせないモノや場面があふれています。

しかし、たとえば一口に“冷やす”と言っても、実は冷やす対象によって最適な温度は違います。何でも冷蔵庫や冷凍庫に入れたら安心、というわけにはいかないのが難しいところ。

日常のさまざまな場面で、それぞれに最適な温度を自由にコントロールできたら…。それを叶えるのが、シャープが開発した“不思議な氷”です。えっ、シャープが氷?保冷剤やドライアイスとは違うのでしょうか?

「適温蓄冷材」とは?

“不思議な氷”の正体は、シャープが開発した「適温蓄冷材」のこと。シャープが長年の液晶材料研究で培ってきた独自の技術を応用し誕生した蓄冷材料です。

液晶とは、固体と液体の中間の物質状態を指します。液晶が真冬のスキー場でも固体化せず、真夏の海岸でも液体化しないように、状態が変化する温度(相転移温度)を制御する技術を応用しています。

ベースは水ですが、そこにさまざまな材料を組み合わせることで、物質が凍る温度と融ける温度を自在にコントロールすることが可能。固体(氷)と液体(水)が同時に存在する状態の間は、その温度をキープできるのです。

-24℃~+28℃の間で”適温”を維持できることから、さまざまな分野に活用の幅を広げています。

▲-24℃~+28℃の間で10種以上の蓄冷材を開発

活用例1】 物流

個々の輸送品に適した温度を維持できます。たとえば、冷凍食品の輸送には、-19℃や-22℃の蓄冷材が最適。冷凍食品の保冷に適した-15℃~-18℃以下の温度を、一定時間キープします。低温に弱い青果なら+12℃、切り花は+7℃…のように、それぞれの輸送物に適した蓄冷材を応用することが可能です。

また、シャープ独自の「過冷却抑制技術※1」により、凍結させるための時間を短縮できることも大きなポイント。凍結時の消費電力を削減できることから、省エネルギー・CO2削減にも貢献します。

※1 過冷却抑制技術…蓄冷材の凍結温度を上昇させる、シャープ独自の技術です

▲物流用に適したブロー容器タイプ。強度が高く、洗浄もしやすい

活用例2】 暑熱対策

暑熱環境下での運動や作業の前に、+12℃の適温蓄冷材で手のひらを冷やすプレクーリングがオススメ。ところで、「12℃」と聞くと、あまり冷たくないのでは…と思われたかもしれませんね。

しかし、一般に食品用などで使われている保冷剤を手で握ってみると、冷たすぎて痛みを感じてしまい、握り続けるのは難しいのではないでしょうか?

そこで、シャープが開発したのが+12℃の適温蓄冷材です。ひんやりと、心地よいと感じる+12℃の温度で、長く冷やすことができるよう設計しました。

この蓄冷材で、運動前や作業前に手のひらにあるAVA血管※2 を冷やすと、深部体温の上昇を抑え効率的に体内をクーリングしてくれます。

※2 AVA血管…Arteriovenous Anastomoses/動静脈吻合:体温を調節する特殊な血管

▲身体冷却に適したフィルムパックタイプ。表面に印刷も可能


商品情報

他にもさまざまな用途で活躍しそうな適温蓄冷材。当サイトにて順次販売を開始いたします。小さなお問い合わせからでもお気軽にご連絡ください。 まずは-22℃と-19℃のブロー容器タイプを、2024年10月より当サイトで販売予定です。

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